順序

数の大小を一般化しようっちゅー話。

≦は次の性質を持っている。

(i)任意のx∈Rに対してx≦x
(ii)任意のx,y∈Rに対して、x≦yかつy≦xならx=y
(iii)任意のx,y,z∈Rに対して、x≦yかつy≦zならx≦z

これを一般化する。
Aの上の2項関係Rが次の性質を満たすとする。

(i)任意のa∈Aに対してaRaが成り立つ
(ii)任意のa,b∈Aに対して、aRb∧bRa ⇒ a=bが成り立つ
(iii)任意のa,b,c∈Aに対して、aRb∧bRc ⇒ aRcが成り立つ

これを満たすのを半順序と呼ぶ。

(ii)は反対称律という。対称律と何処が反なのかわからん。なんで。


ちなみに、なんで「半」順序なのかというと。
半順序はpartial orderと書くのだが、
partialには部分的な、という意味がある。
その名の通り、半順序は一部の順序関係しか示せない。
A、Bには比較不能な、
つまりA ⊆ BもB⊆Aも満たさない⊆が存在するかもしれないからだ。
ちなみに、全部の順序関係が示せる、
つまり任意の2元が比較可能であるような半順序の事を
全順序と呼ぶ。